ソロデビュー25周年のIce Cubeが語る・・・「色んな素材を組み込んでダイナミックなサウンドを作れたあの時代はヒップホップの『ベスト・エラ』だと思う。いまはサンプリングを避けるようになって、矮小化したというか力感みたいなのが減少した」
2015/04/14 16:55

SPINマガジンの創刊30周年記念インタビューにラッパーIce Cube(アイス・キューブ)が登場
同誌は創刊5年目の1990年にCubeのソロデビューアルバム「AmeriKKKa's Most Wanted」を「年間最優秀アルバム」に選んでいるが、インタビュアーからイーストコーストのプロダクションチームBomb Squad(ボム・スクワッド)が全編を手掛けているのにウエストコーストらしいアルバムになっていることを指摘されたCubeは
「NYに行ってBomb Squadに制作をお願いしたんだけど、まさか全体的にアルバムをプロデュースしてくれることになるなんて思わなかった。
2,3曲でもやってくれれば...程度に思ってたくらいだから。
本当にありがたかった。
ただこれまでオレがやってきた音楽とかけ離れたものにはしたくなかった。
そこを手助けしてくれたのがSir Jinx(サー・ジンクス)だ。
彼がチームに入ってくれたことでウエストコースト感を残せた。
Bomb SquadのサウンドとSir Jinxの調整だな。
イーストコーストとウエストコーストの良さを掛け合わせたダイナミックな作品になったんだ」
と語っている
更に、当時と今のヒップホップの違いについて意見の求められると
「リフ、ホーン、ループを自分のサウンドに組み込んで、クリエイティブでダイナミックなサウンドを作れたあの時代はヒップホップの『ベスト・エラ』だと思う。
いまはサンプリングを極力避けるようになって、矮小化したというか力感みたいなのが減少したと思うな」
と語り、現行シーンでクリエイティビティや面白さを感じるアーティストを聞かれると
「面白いと思うアーティストは少ないけど、Kanye(カニエ・ウエスト)の作る音楽はいつも気になる。
あとはKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)とか、最近は音楽制作から離れてるけどOutKast(アウトキャスト)だな。
彼らは今のシーンで最もダイナミックさを感じるアーティストだ。
いい音楽をやってるアーティストは居るよ。
Drake(ドレイク)とかYoung Money(ヤングマネー)周辺とか。
だけど世界を一変させるほどのダイナミックさを感じるアーティストは少ないよね」
と返し、「過去30年を振り返ってお気に入りのアルバムを教えてください」との質問には
「それは大変だな・・・
だけど『The Chronic』は間違いなく入るな。
あれほどゲームに変革をもたらしたアルバムはない。
彼の作ったハードコア・ギャングスタラップは間違いなく音楽を変えた。
やっぱり『The Chronic』と『Straight Outta Compton』だな。
あ、あと1つが決まった。
『It Takes A Nation of Millions』だ。
あの作品も後世に影響を与えたアルバムだな」
とコメントしている
【moluv】