92年のロス暴動を知るGameがボルチモアの黒人に呼び掛ける・・・「オレたちがやったのはフッドの破壊だった。自分たちの街を壊したんだ。結果、フッドに出店する店はなくなり、何かを買う時は遠くまで出掛けなくてはならなくなった」
2015/05/07 10:31

1992年のロサンゼルス暴動を知るラッパーGameが、米東部のメリーランド州ボルチモアで黒人による大規模な暴動が発生した件について、Billboardを通じてコメントを発表した
ボルティモアでは、先月12日に警察に拘束された25歳の黒人青年Freddie Gray(フレディー・グレイ)が逮捕の際に負った傷が原因で1週間後に死亡するという事件が発生
それ以後、警察の対応を非難する抗議デモが続いていたが27日からはデモが暴動へと発展し、州知事が非常事態宣言を、市長が夜間外出禁止令を出す状態になっていた(今月3日に解除されている)
「オレは92年のロス暴動をこの目で見たし、実際に少しだけ参加したりもした。
ワッツ、コンプトン、サウスセントラル...あの暴動でLA中が重大な被害を負った。
オレが11歳の時のことだ。
怒りに駆られた多くの黒人が警官に向かってボトルを投げ、警察車両を襲い、そして商店から略奪をした。
皆が警官を嫌っていたし、オレはその様子を見て
『自分たちは凄いことをやっている』
と思った。
クールだとも感じた。
それがあの時のオレたちの心境だ。
だけど35歳になった今は、あの時とは違う感想を持っている。
オレたちがやったのはフッドの破壊だった。
自分たちが暮らす街を壊したんだ。
結果、フッドに出店する店はなくなり、何かを買う時は10キロ以上も離れたところまで出掛けなくてはならなくなった。
親を見てても、不便で大変そうだった。
暴動以後のフッドを見てきたから分かることだ。
いまボルチモアで起きていることも、同じ結果を招くんじゃないかとオレは心配している」

